今週のメッセージ 2008.9.21

背負って下さる主

 

はっきり言っておく。あなたは、若いときは、自分で帯を締めて、行きたいところへ行っていた。しかし、年をとると、両手を伸ばして、他の人に帯を締められ、行きたくないところへ連れて行かれる。」

(新約聖書・ヨハネ21:18)

冒頭の聖句は、復活の主イエス・キリストが弟子のペトロに語っておられるみ言葉です。「年を取ると、...行きたくないところへ連れて行かれる」は、ペトロに限らず老いて行く者にあてはまる言葉です。

わたしの母も、父が召された後、聴覚言語障害を持つわたしの一番下の弟と横浜で暮らしていましたが、年が重なるにつれて危うくなり、ついに半ば強引に浜松へ呼び寄せました。母にとっては、まさに「年を取ると、...行きたくないところへ連れて行かれる」かたちだったと思います。

しかし、そのことによって息子の教会の礼拝に出席するようになり、やがて自ら洗礼を志願し、信仰の歩みへと入ったのでした。そして、浜松へ来てから5年ほどで天へ召されていきました。87歳でした。

当初、障害者の弟を気遣い、またわたしたち息子夫婦に負担をかけたくなかった故に浜松行きに難色を示したのだと思いますが、神は、「あなたたちの老いる日まで/白髪になるまで、背負って行こう」とのお言葉どおりに母を背負って下さり、最後には人生の重荷をすべて下ろし、“もう何の心配もありません”と言い切って召されて行ったのでした。ハレルヤ!

あなたたちは生まれた時から負われ/胎を出た時から担われてきた。同じように、わたしはあなたたちの老いる日まで/白髪になるまで、背負って行こう。わたしはあなたたちを造った。わたしが担い、背負い、救い出す。」(旧約聖書・イザヤ46:3b、4)