今週のメッセージ 2008.9.28

キリストの福音の真理のユニークさ

 

神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。」

(新約聖書・ヨハネ3:16)

冒頭の聖句は“聖書の中の聖書”あるいは“小聖書”と呼ばれる、最もよく知られるもののひとつです。

この聖句の直前に以下のような聖句が置かれています。

そして、モーセが荒れ野で蛇を上げたように、人の子も上げられねばならないそれは、信じる者が皆、人の子によって永遠の命を得るためである。」(同14,15節)

この聖句の背後には、旧約時代に、イスラエルの民がエジプトを脱出し、モーセに統率されて荒れ野の旅をしていた頃、モーセが旗竿の上に掲げた青銅の蛇を、「見上げれば、命を得る」(旧約聖書・民数記21:8)との主の約束の言葉を信じ仰ぐことによって癒されたという出来事と、その折語られたその約束の言葉があります。

また、冒頭の聖句には、わたしたちの永遠の命の救いのために十字架に上げられたイエス・キリストの出来事と、「信じる者が皆、人の子(イエス・キリスト)によって永遠の命を得る」との約束の言葉があります。

そして主イエス・キリストが要となって、あの旧約時代の出来事と言葉を、新約時代のこの出来事と言葉と結び付けているのです。ここにキリストの福音の真理のユニークさがあります。すなわち、言葉だけではないのです。また、出来事だけでもありません。その二つが両々相俟って、かつキリストによって旧約時代と新約時代が一つにされてその全体がキリストの福音の真理を証ししているのです!