今週のメッセージ2008.11.2

人生の目的と礼拝と生活

 

最近、クリスチャンたちの間でよく読まれている本の一つに、リック・ウォレン著「人生を導く5つの目的」(PDJ発行)があります。聖書研究や信徒教育などのテキストとして用いている教会もあるようです。(実はうちの教会でも目下聖書研究のテキストとして使用しているところです。)

この本が他のものと異なっている特色に、聖書の聖句の引用に15種類の英訳聖書および意訳聖書が用いられていることです。

この書が人生の目的の第1番目として挙げているのは、「あなたは神の喜びのために造られた」ということです。その中では、「神に喜ばれること、すなわち神の喜びのために生きることは、あなたの人生の第一目的です」と提示され、さらに「神に喜ばれる行為は『礼拝』と呼ばれる」として人生の目的としての「神に喜ばれること」が「礼拝」と重ねられて説かれています。

そして興味深いのは、ローマ12章1節の引用にTHE MESSAGE”という意訳聖書の訳「毎日のありきたりの生活を、すなわち寝ること、食べること、仕事に行くこと、その他の雑用に至るまですべての活動を、神の御前にささげものとして差し出しなさい」が採用されていることです。新共同訳では、自分の体を神に喜ばれる聖なる生けるいけにえとして献げなさい。これこそ、あなたがたのなすべき礼拝です」となっています。表面的に見ると、とても同じ箇所の訳とは思えない感じがします。しかし、礼拝の本質が「自分の体を神に」献げる献身であること、そしてそれは単に教会での礼拝だけに限るのではなく、クリスチャンの日常生活全体、さらには生そのものであることを考えるとき、なるほどとうなずけるのです。