今週のメッセージ 2009.1.25

神の力は弱さの中でこそ発揮される

 

去る20日、オバマ米大統領の就任式が行われました。

米国では、大統領の就任式での聖職者の祈祷が慣例になっており、近年では、ビリー・グラハム牧師がブッシュ前大統領までの9代にわたって祈祷を担当してきましたが、今回、祈祷を担当したのは米国カリフォルニア州にあるサドルバック教会の主任牧師、リック・ウォレン師でした。

2002年に出版された師の著書“The Purpose Driven Life”(邦訳:「人生を導く5つの目的」、パーパス・ドリブン・ジャパン発行)は、全米で3千万部を突破し、NYタイムズのランキングで連続74週第1位を記録する空前のベストセラーになったとのことですから、米国では現代最も著名な牧師の一人といえます。

ところで師は、幼い時から“脳機能不全症”という緊張したり、腹を立てたりするとアドレナリンが適正水準以上に分泌される身体的弱さを持っており、その症状が起こると、めまいが起こり、目の前がよく見えなくなり、頭が割れるような頭痛があり、時には倒れてしまうとのことです。そんな時は、まるでエンパイア・ステート・ビルの頂上に指1本を頼りにぶら下がっているような気分に襲われるそうです。そのため説教奉仕の際は、師自身もその病気のためにいつも祈るとのことですが、信徒による“執り成しの祈りチーム”がその間ずっと祈って支えるとのことです。

「ところが、主が言われた、『わたしの恵みはあなたに対して十分である。わたしの力は弱いところに完全にあらわれる』。それだから、キリストの力がわたしに宿るように、むしろ、喜んで自分の弱さを誇ろう。...なぜなら、わたしが弱い時にこそ、わたしは強いからである。」

(新約聖書・Uコリント12:9、10b、口語訳)