今週のメッセージ 2009.2.8

まことの食べ物・まことの飲み物

 

一昨日の『朝日』の朝刊に、16日から始まる次の連載小説の予告の記事が出ていました。乙川優三郎さんの「麗しき花日」がそれで、挿絵は現役最高齢の挿絵画家中一弥さんとの紹介でした。

その下に作者乙川さんの言葉が載っていました。「江戸文化の爛熟する文化文政のころ、それまでの過美を削ぎ落として名工といわれた女蒔絵師がいます」とあり、さらに「効率と利便さを追求して本物を捨ててきた日本人のひとりとして、よくよく振り返るべき世界ではないかと思い」云々の弁が述べられていました。

「効率と利便さを追求して本物を捨ててきた日本人」ということばが心に刺さりました。最近、農業、年功序列、大家族といったものが評価され直してきているところがあります。効率と利便さ追求一辺倒のあり方が反省されてきているわけです。人間の食生活、企業経営、家族のあり方等において真に大切なものが置き去りにされてきた嫌いがあるからです。

ところで、生身のからだをもって生きている人間は言うまでもなく食べ物・飲み物は必要不可欠です。しかし、それらのものは、時間がたてばまた飢え、また渇きます。それに対し、主イエスは永遠に飢えることのない、また渇くことのないまことの食べ物・まことの飲み物のあることを語っています。下の聖句がそれです。

わたしの肉を食べ、わたしの血を飲む者は、永遠の命を得、わたしはその人を終わりの日に復活させる。わたしの肉はまことの食べ物、わたしの血はまことの飲み物だからである。」(ヨハネ6:54,55)

われらのために十字架で肉を裂き、血を流して命をささげ、しかし三日目に復活された主イエスを信じる時、永遠の命の恵みが注がれるのです。