今週のメッセージ 2009.9.13

宗教は本・道徳は末

 

表題は内村鑑三の言葉に基づいたものです。内村曰く、“聖書の示すところによれば、罪も徳も神に対せずにあるものではない。神を離れて罪があり、神に帰って徳がある。宗教は本(もと)であって道徳は末である。人類は罪を犯したから神を離れたのではない。神から離れたから罪を犯すのである。そのように、徳を建てて神に帰るのではない。神に帰って徳を建てることができるのである。”また三浦綾子氏もかつて“宗教は教(おしえ)の宗(もと)”言われていました。

故に、主の祈りも、まず神に関する祈り、「御名を崇めさせたまえ。御国を来たらせたまえ。...」が先で、人間に関する祈り、「我らの日用の糧を今日も与えたまえ。我らに罪を犯す者を我らが赦す如く、...」はその後に置かれています。また、十戒も神に対する関わり方の戒め、「あなたには、わたしをおいて他に神があってはならない。あなたはいかなる像も造ってはならない。...」が先に来て、その後に人に対する関わり方についての戒め、「殺してはならない。姦淫してはならない。盗んではならない。...」となるわけです。決してこの逆はあり得ないのです。なぜなら、“宗教は本であって道徳は末である”からです。

しかし現実をみると、学校では宗教を抜きにした道徳教育が行われています。公教育では特定の宗教は扱えないからです。だからこそ、家庭での宗教教育また教会の子ども向けのプログラムに子どもが参加することが大切になるのです。

また、道徳的にクリスチャンになるのにふさわしくなったら洗礼を受けようなどと考えることも的外れなものとなるわけです。

主を畏れることは知恵の初め。」(旧約聖書・箴言1:7a)