今週のメッセージ 2009.10.18

神の武具で武装せよ

 

悪魔の策略に対抗して立つことができるように、神の武具を身に着けなさい。わたしたちの戦いは、血肉を相手にするものではなく、支配と権威、暗闇の世界の支配者、天にいる悪の諸霊を相手にするものなのです。」

(新約聖書・エフェソの信徒への手紙6:11、12)

ここには目に見えない霊の世界の事柄が語られています。「悪魔」などと聞くと、現代人は迷信、神話の類として一笑に付し、斥けてしまいます。しかし聖書は、その存在が事実であることを告げ、わたしたちの戦いの敵であると宣言しています。

C.S.ルイスという人が『悪魔からの手紙』という本を書きましたが、その中でルイスは、「悪魔」の差し当たっての方策は自分の存在を隠すことであり、「悪魔」のいちばん操りやすい存在は、「悪魔」の存在を信じない人々だと書いています。

聖書は、「悪魔(サタン)」「光の天使」を装いながら(Uコリント1114)、その実、「ほえたける獅子のように、だれかを食い尽くそうと探し回って」(Tペトロ58)いると語っています。故に聖書は、「悪魔」こそ真の敵、この「悪魔」との戦いこそわたしたちの最も重大な戦いだといっているのです。

この敵の狙いは、神の栄光を阻害することであり、かつ神と人の間に断絶を、人間同士の間に分裂を生じさせることです。現今の世界の状況を見る時、敵はかなり成功しているように見えますが、そうではありません。キリストの十字架により敗北が決定的になった敵は最後の悪あがきをしているのです。それでも人間自身の手には負えません。故に聖書はわたしたちに神の武具で武装せよと命じているのです。