今週のメッセージ 2009.12.6

新島襄を入信に導いたのは...

 

「初めに、神は天地を創造された。」(創世記1:1)

冒頭の聖句は66巻から成る聖書の書き出しです。また、神による天地万物の創造を告げる中心的な聖句です。この聖句との出会いが、キリスト教信仰に導かれるきっかけとなった人物がいます。それは、同志社大学の創立者新島襄その人です。

時は江戸時代の末期の1860年、新島襄18歳のときでした。漢語訳の聖書に接し、書き出しの創世記1章1節の言葉に深く考えさせられたのです。“なるほど、この世界に存在するあらゆるものは、これを創造された神がおられなかったらできないはずだ。机は大工が作った。しかし、それを作った大工も、また大工が用いた用材も、人間の業で出来たものではない。ならば聖書の言う通り、この世界には真の神がおられて、この天地万物をお造りになり、それらを支配しておられる神がおられるのだ。”この悟りが彼をキリスト教信仰へと導くきっかけとなったのです。

当時、日本は鎖国状態にあり、キリスト教は国禁でした。しかし、21歳の時、彼は国外脱出を企てたのです。1864年6月14日の夜半、アメリカ商船ベルリン号に乗り込み、翌年(1865年7月20日)、ボストンに入港したのです。そして1872年に岩倉全権使節団と出会い、通訳を務めました。その後、通訳を務めながら欧米の教育制度を視察するうちに、日本でのキリスト教に基づく教育の必要性感じるようになり、やがてそれは同志社英語学校の設立につながっていったのです。

創造主なる神と出会ってこそ、人間は自分の存在と生に確固たる存在の根拠と生の意義・目的を知る道が開かれるのです。ここにこそ、創造神に対する信仰の恵みがあるのです。ハレルヤ!