今週のメッセージ 2010.3.21

「春分の日」に因んで

 

本日はクリスチャンにとりましては「主日」、一般的には「日曜日」、そして1948年(昭和23年)に制定された「国民の祝日に関する法律」により「春分の日」と呼ばれる祝日です。この法律によると、「自然をたたえ、生物をいつくしむ」日と意義付けられています。因みに「秋分の日」は「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」日ということです。

「春分の日」は「秋分の日」と共に昼間と夜間とが同じ長さになる春分点、秋分点、即ち、もとはといえば天文学的あるいは気象学上の日です。従ってこの日は具体的に月日が明記されていません。その年によって動くことがあるからです。故に国立天文台が、毎年2月に翌年の「春分の日」「秋分の日」を官報で公表しているのです。

この二つの祝日は、戦前はそれぞれ春季皇霊祭、秋季皇霊祭と呼ばれ、皇室が歴代天皇・皇后・皇族などの皇祖の神霊を祀る日だったのです。一般家庭では「お彼岸」と呼ばれ先祖のお墓参りをする日、牡丹餅やおはぎ(同じものでも春と秋と呼び方が異なるとか)を食べる日でした。

ところで「彼岸」とは、「河の向う岸。生死の海を渡って到達する終局・理想・悟りの世界。涅槃」(広辞苑)を意味する仏教から来ている言葉です。これに対して「此岸」は「こちらの岸。特に、生死を超越しない、この世界」(広辞苑)です。生死の河が両者を隔てているわけです。

しかし、生死の河を超えて「此岸」から「彼岸」へ連なるいのちがあります。それは救い主イエス・キリストに対する信仰によってもたらされるいのちで、聖書は次のように勧めています。

「体の鍛錬も多少は役に立ちますが、信心は、この世と来るべき世での命を約束するので、すべての点で益となる...」(新約聖書・Tテモテ4:8