今週のメッセージ 2010.7.11

天の川

 

先週の7日(水)は七夕でした。とは言っても、近年、夜空を見上げながら織姫星と彦星の話しをするといった光景はほとんどなくなったのではないでしょうか。ここ数十年の間に、日本では人工的な明かりが増え、天の川がよく見える場所は少なくなってしまったからです。

星と言えば、聖書の中でも多く言及されています。例えばエレミヤ書の中に「わたしは数え切れない満天の星のように、量り知れない海の砂のように、...」(33:22)とあります。エレミヤの預言者としての活動は紀元前627年から約半世紀に及ぶものでした。

「数え切れない満天の星」。わたしたちはこれを単なる詩的表現として流してしまいますが、昔から星に魅せられた人々は沢山いて、中には本気でその数を数えた天文学者たちがいました。例えば、H.M.モリスによると、クラウディオス・プトレマイオス(127160年ごろ)は1,056個を数え、ティコ・ブラーエ(15461601年)は777個の星を一覧表に表し、ヨハネス・ケプラー(15711630年)は1,005個を数えたそうです。地球上のあらゆる地点から見える星の総数は恐らく4000個程度と言われます。

こうして考えると、「数え切れない満天の星」はやはり詩的表現理解にとどまってしまいそうですが、同じくモリスによると、今日、天文学者は少なくとも1026乗(100×1億×1億×1億)個の星があると推定しているそうです。従って、実際問題としてすべての星の数を数え上げるのは不可能。なぜなら、仮に1秒に10個ずつ数えたとしても、1026乗個を数えるには、少なくとも1億年の100億倍は必要、言ってといます。

聖書の表現は、預言者エレミヤが紀元前76世紀の昔に記したからといって決してアバウトなものではないのです。