今週のメッセージ 2010.9,12

三位一体の神

 

主イエスがヨハネから洗礼を受けた場面には、三位一体の神が啓示されています。即ち、マタイ福音書(3:1317)によるならば、洗礼を受けられた御子イエス・キリスト、そのイエスの上に鳩のように降られた聖霊、そして、「これはわたしの愛する子、わたしの心に適う者」という天からの声の主の父なる神における三位一体の神の顕現です。

神の三一性は至高の神秘で、人間の理性では理解し尽くせませんし、従って説明し尽くすことはできません。

しかし、そこを敢えて例を用いて説明するならば、よく用いられるのは「水」の例えです。水は本質において水素原子2個と酸素原子1つから成っていますが、液体(水)、気体(水蒸気)そして固体(氷)の三つの異なるあり方を持っています。神の三一性もそれに似ているというわけですが、「一体性」はある程度説明できても「三位」の働きの説明においては不十分です。

こんな説明もあります。ある幼子が病にかかり受診します。医師は診察して薬の処方箋を書きます。薬剤師はそれに基づき薬を調剤します。そして親御さんはその薬を幼子に服用させます。このように父なる神は罪人の救いの計画のための処方箋を書き、子なる神イエス・キリストはそれに基づきご自身のいのちを以って救いを調剤し、聖霊はそれを聖書の御言葉を用いて服用させ、以って罪人を永遠の命の救いに至らせるというのです。これは「三位」の働きについてはある程度説明していますが、「一体」性の面では難点があります。しかし、とにかく御父は万物を造り、人間に命を与え、御子は、罪故に死すべき者となった人間に命の回復の道を開き、聖霊は時空を超えてその命を個々人にもたらし、完成に至らせて下さるのです。