今週のメッセージ 2010.11.28

待降節(アドベント)を迎えて


今年も待降節(アドベント)の期節がやってきました。11月30日に一番近い日曜日ということで、本年は本日11月28日が待降節第一主日となっています。教会堂に設置されたクリスマス・クランツの五本のローソクの一本に火がともりました。これから主日毎に一本ずつ火のともるローソクが増えてゆき、クリスマス当日には真ん中のローソクに火がともります。次第に気分が高まっていく時節です。

アドベントとは、ラテン語で「到来」「接近」という意味だそうです。さらに「到来」「接近」にも二重の意味があるのです。ひとつは、キリストの到来が近い、すなわち、キリストの降誕を記念するクリスマスが近い、という意味です。しかし、それだけでなく、もうひとつの意味、すなわち、キリストが約束された再臨の接近です。

キリストは、あの最初のクリスマスにおいて到来され、十字架の死を以ってわたしたちを罪と、それのもたらす永遠の滅びの死から贖い出して下さいました。その御蔭でわたしたちは永遠のいのちの救いを得たのです。

しかし、その救いの完成はまだ先に待たねばなりません。それは、キリストが再び到来される時、わたしたちは永遠のいのちの救いの完成に与るのです。その時は、「見よ、神の幕屋が人の間にあって、神が人と共に住み、人は神の民となる。神は自ら人と共にいて、その神となり、彼らの目の涙をことごとくぬぐい取って下さる。もはや死はなく、もはや悲しみも嘆きも労苦もない」と新約聖書の中(ヨハネの黙示録21:3,4)に記されています。

かくしてわたしたちは、キリストの初臨に救いの根拠を確認し、再臨に救いの完成の確かな希望を確認する期節としてこの待降節を過ごすのです。