今週のメッセージ 2011.3.27

悪魔の策略に対抗して立ちうるために

 

マタイ8:28-34には、主イエスが、悪霊に取りつかれていた二人の者から悪霊を追放された出来事が記されています。この記事は、その前のガリラヤ湖の嵐を鎮められることにより、自然界を支配する権威を持った主イエスが証しされているのに続き、霊界をも支配する権威を持っておられる主が証しされていると見ることが出来ます。

日本では『ナルニア国物語』で知られるC.S.ルイスは、大学教授、文学研究家、批評家等々の多才な経歴を持つ人物ですが、キリスト教弁証家でもあり、『悪魔の手紙』という小著があります。その序文に、「悪魔に関して人間は二つの誤謬におちいる可能性がある。...すなわち、その一つは悪魔の存在を信じないことであり、他はこれを信じて、過度の、そして不健全な興味を覚えることである。悪魔どもはこの二つを同じくらい喜ぶ」と記しています。さらに同著の中の「第七信」に、悪魔の言葉として、「われわれの方策は差し当たって自分たちをかくしておくことである」とあります。

これに照らして見るとき、現代人はまさに悪魔の罠にはめられてしまっていると言えるでしょう。して見るとマタイ8:28-34は悪霊の存在を顕在化して見せており、それはわたしたちが悪魔の罠を避け、かつその戦いに勝利するために重要なことだと言わねばなりません。

聖書は、「わたしたちの戦いは、血肉に対するものではなく、もろもろの支配と、権威と、闇の夜の主権者、また天上にいる悪の霊に対する戦いである」(エフェソ6:12)と告げています。そして、「悪魔の策略に対抗して立つことができるように、神の武具を身に着けなさい」(同11節)と勧めているのです。