今週のメッセージ 2012.4.29

最も大切なこと

 

「最も大切なこととしてわたしがあなたがたに伝えたのは、わたしも受けたものです。すなわち、キリストが、聖書に書いてあるとおりわたしたちの罪のために死んだこと、葬られたこと、また、聖書に書いてあるとおり三日目に復活したこと、ケファに現れ、その後十二人に現れたことです。」(Tコリント15:35

福音書、とりわけ共観福音書(マタイ、マルコ、ルカ)がキリストの復活の出来事を事実として伝えているのに対し、後に続く使徒パウロ等による手紙類はその事実の持つ意味を記しています。キリストの復活については『コリントの信徒への手紙第一』の15章はその最たるものです。

冒頭の聖句はそのはじめの方に置かれている部分です。この中でパウロは彼が伝えてきた福音の中心としてキリストの死、葬り、復活、顕現の四つを挙げています。これら四つをさらにまとめるとするならば死と復活の二つに絞ることができます。それは、葬りは死の、また、顕現は復活のそれぞれ確証と見ることが出来るからです。

さらに(十字架の)「死」と三日目の「復活」を考えるとき、復活が単なる復活ではなく、十字架の死からの復活であることがキリストの復活を他に類なきまさに福音の出来事としているのです。なぜなら、それによりわたしたちに罪と死とサタンに対する確かな勝利の道が開かれたからです。

故にパウロは『ローマの信徒への手紙』において次のように記しているのです。

「口でイエスは主であると公に言い表し、心で神がイエスを死者の中から復活させられたと信じるなら、あなたは救われるからです。実に、人は心で信じて義とされ、口で公に言い表して救われるのです。」(10:9,10