今週のメッセージ 2012.5.20

聖霊降臨日(ペンテコステ)を前にして

 

先週木曜日は主の復活から40日目に当たる昇天日でしたが、次の主日は、主の復活からは50日目に当り、聖霊降臨日(ペンテコステ)となります。

前回の「キリストの昇天の意義」で記しましたように、キリストの昇天・着座はわたしたちも天に引き上げられることの確かな担保となりました。また、併せてわたしたちの地上の生活がそれにふさわしくなるために、神はそれに見合う担保として聖霊を遣わして下さったのです。

具体的にはこの聖霊は、わたしたちがキリストの証人として歩むことが出来るためにその力を付与して下さるのです。使徒言行録2章に、聖霊が降臨された時の様子が記されていますが、ペトロがそのメッセージの中で、「神はこのイエスを復活させられたのです。わあたしたちは皆、そのことの証人です。それで、イエスは神の右に上げられ、約束された聖霊を御父から受けて注いでくださいました。あなたがたは、今このことを見聞きしているのです」(32-33節)と語っています。聖霊は、わたしたちがキリストとその福音を証しするべく力を与えて下さいます

『ヨハネによる福音書』には“ヨハネ福音書のペンテコステ”といわれる記事があります。「『父がわたしをお遣わしになったように、わたしもあなたがたを遣わす。』そう言ってから、彼らに息を吹きかけて言われた、『聖霊を受けなさい。』」(21b-22節)がそれです。同福音書14-16章には、各章に聖霊に関して言及する主イエスのお言葉があります(14:16-172615:26-2716:7-8)。これら一連の聖句は、使徒言行録において聖霊の力が横への広がりの方向性を持っているのに対して、キリストを知るという縦への方向性を持っていると言えます。即ち、聖霊はまた、わたしたちをして昇天・着座されたキリストがおられる「上にあるものを求め」る(コロサイ3:1)導きを与えることにより、わたしたちをキリストの証人としてふさわしく整えて下さるのです。