今週のメッセージ 2012.5.27

ペンテコステ

 

本日はペンテコステ、すなわち聖霊降臨日。クリスマス(降誕日)、イースター(復活日)と並ぶキリスト教会の三大祝祭日です。クリスマス、イースターは新約時代の独自の祝祭日ですが、ペンテコステは旧約時代からのつながりがあります。

聖書には五旬祭(使徒言行録2:1)とあります。ペンテコステは50を意味する語で五旬、つまり五旬祭というわけです。旧約時代、五旬祭という呼ばれ方ではありませんでしたが、過越祭、仮庵祭と並ぶ三大祝祭日の一つでした。元来は初夏の小麦の収穫を祝う日でしたので取り入れの祭と呼ばれたり、また他の穀物との関わりで初穂の祭(口語訳)とも呼ばれました。

しかし、バビロニア帝国によって国が滅ぼされ、エルサレムの神殿も破壊され、さらにバビロン捕囚の事態に及んで農業も営めなくなり、小麦の取り入れの祭も祝えなくなってしまいました。そうした中で、自分たちが神に背いた生き方をしてきたことに気づき、深く反省したのです。そして、昔、シナイ山で神から律法を授けられたことを思い起こし、小麦の取り入れ祭から律法授与を記念する日へと変更していったのです。ユダヤ教ではこの日、子どもたちに蜜をなめさせて、神の律法はこんなに甘いものなのだと体験学習させるそうです。

他方、主の弟子たちが、主の十字架の死、そして三日目の復活、さらに主の昇天という驚天動地の出来事を経る中で、やがて五旬祭の日に聖霊降臨されたのです。それはちょうど主の復活から50日目の出来事でした。以来、五旬祭は聖霊降臨日と意味づけられ、また50日も主の復活からの50日と変えられたのです。

復活の主はいわれます。「父がわたしをお遣わしになったように、わたしもあなたがたを遣わす。」そしてさらにいわれます。『聖霊を受けなさい』と。