今週のメッセージ 2012.8.5

何とかして捕らえようと努めている

「わたしは、既にそれを得たというわけではなく、既に完全な者となっているわけでもありません。何とかして捕らえようと努めているのです。自分がキリスト・イエスに捕らえられているからです。」(新約聖書・フィリピの信徒への手紙3:12)

先々週、アメリカ・ロサンゼルスにあるサドルバック教会の主任牧師リック・ウォレン師について触れましたが、ウォレン師の片腕のようにして奉仕しておられる方にジョン・ベーカーという方がおられます。R・ウォレン著『回復への道』に掲載されている彼自身の証しによると、もともとセルフ・イメージが低く、自分は価値のない人間だという思いに苦しんできたといいます。彼はその苦しみを紛らわすためにアルコールの力に頼るようになり、ついにアルコール依存症に陥ってしまったのです。しかし彼はサドルバック教会に通うようになり立ち直るのです。それだけではなく、さまざまな心の傷、悪習慣、とらわれを乗り越えるための「セレブレイト・リカバリー(回復の喜び)」と呼ばれるプログラムの創設者となるのです。ベーカー師自身の著作である『回復の喜び』(リーダーズ・ガイド)によると、過去14年間に7500人以上の人々がこのプログラムに参加し、キリストにある新しい人生を見出してきたといわれます。また世界中の何千という教会にこのプログラムは導入されているそうです。

上述のリーダーズ・ガイドの序文で、ベーカー師は、「ジョン・ベーカーと申します。アルコール依存症の問題と闘っている一人のクリスチャンです」と自己紹介しています。すべてのクリスチャンは、ベーカー師に限らず、またアルコール依存症に限らず、地上にある間は闘いの途上にあるのだということをあらためて覚えさせられます。