今週のメッセージ 2012,8,19

8/15に因んで

 

先週水曜日(815日)は第67回目の終戦記念日でした。

終戦当時はまだ満5歳の未就学児童でしたので、終戦それ自体に関する思い出といえば、空襲警報発令で夜中に起こされ防空壕に避難したこと、焼夷弾であちこちの建物が焼かれ、その炎が夜空に映えて何かきれいだなと思ったことといった程度です。むしろその後の食糧難の苦しみ、疎開先でのよそ者としての肩身の狭い生活、小学校に入学して学校の映画鑑賞のときに観た「聞け、わだつみの声」「広島の子」「鐘の鳴る丘」といった、戦争にまつわる暗く重苦しい印象の方が心に残っています。

戦前戦中用いられていた国定教科書では、「日本ヨイ国、キヨイ国。世界ニ一ツノ神ノ国。日本ヨイ国、強イ国。世界ニカガヤクエライ国」と教えられ、軍国主義、天皇主義の思想が純真なこどもの心に吹き込まれていきました。やがて、言論・出版・集会や思想の統制は厳しくなり、学問研究の自由は失われ、宗教界にも干渉や指導が強化されていったのです。ホーリネスでは96名の教職が逮捕され、結果的に7名が獄死したといわれます。こうした悲劇を二度と起こすことのないようにというのが、わたしたちの教団で「信教の自由を守る日」が制定された趣旨です。

今や人類は27回も人類を絶滅させるだけの核兵器を保有するようになったといわれます。心ある人は、「人類は戦争に終止符を打たねばならない。さもなくば戦争が人類に終止符を打つ」と言い、また現代世界は「戦争か、平和か」ではなく、「戦争か、絶滅か」の時代だと言っています。

「何が原因で、あなたがたの間に戦いや争いが起こるのですか。あなたがた自身の内部で争い合う欲望が、その原因ではありませんか。」(新約聖書・ヤコブの手紙4:1)