今週のメッセージ 2012.8.26

主にある労苦は無駄にならない!

 

浜松市にある聖隷ホスピスは1981年に聖隷三方原病院に開設された日本で最初のホスピスです。そこでは毎日礼拝がもたれているのですが、先日、チャプレンのH先生より患者さんの中から受洗者が誕生したといううれしい知らせを伺いました。もう4ヶ月ほど入院されている80歳を越えた女性の方で、ホスピスの近くにお住まいの方だそうです。

創設者の故長谷川保氏らが、その前身となる聖隷保養農園(後に聖隷保養園に改められる)をスタートさせたのは1937年(昭和12年)のことで、結核患者のための施設でした。当時結核は伝染性の不治の病だったため、近隣住民からきびしい迫害を受けたと伝えられています。

ところで、近隣の住民であった受洗者の方も、長い間、聖隷の施設に対しては芳しくない印象を持たれていたとのことです。他方、子ども時代には、クリスマスの時など、そこで開かれた集会に集い、子ども向けの聖書の話しを聞いたこともあり、『ザアカイのお話し』が好きだったそうです。

人生も晩年になり、この度は聖隷ホスピスに入院となり、毎日礼拝で聖書の話を聞く機会が与えられ、なんと好きなザアカイの話しが3回続いたとのことです。そうした中、神の摂理を強く覚え、主が共におられることが信じられるようになり、ご自分の方から洗礼を志願され、受洗となったとのことです。

近所からは忌み嫌われた結核の保養所の働き、すぐには実が見られるわけでもなかったこどもの集会。そして労苦の多いホスピス伝道。しかし長い年月を経てひとつの花が開いたわけです。ハレルヤ!

「主にあっては、あなたがたの労苦がむだになることはない...。」(新約聖書・Tコリント1558)。