今週のメッセージ 2012.12.2

ボーナス考

 

本日から礼拝堂のクリスマス・クランツの一本目のキャンドルに火が灯りました。四本のキャンドルに火が灯ると、次の主日(日曜日)までのどこかでクリスマスとなります。本年は火曜日です。

この時節は世間では賞与(ボーナス)の時期です。経済状況が芳しくないため、あまり多くは期待できないかも知れませんが...。

ところでボーナスという語は、英語bonusから来ていて、その英語bonusはラテン語bonus(ボヌス)から来ているそうです。そのラテン語bonus(ボヌス)は「良い」という意味だそうですが、山北宣久氏によると「意外なる恵み」が原意に近いそうです。さらに氏は、「クリスマスは全く予想もつかない仕方で神の独り子が与えられたことを感謝することである」といわれています。

しかし、また他方では、救い主イエス・キリストの来臨は神によって約束されていたことの実現でもありました。すなわち神は、紀元前2000年頃の人物アブラハムに対して、「あなたは祝福の基となるであろう。・・・地のすべてのやからは、あなたによって祝福される」(創世記12:2,3、口語訳)といわれ、アブラハムの子孫としてのイスラエルの子孫からの救い主の来臨を示唆しています。また同じく前1000年頃の人物ダビデに対しても預言者ナタンを通して、「あなたが生涯を終え、先祖と共に眠るとき、あなたの身から出る子孫に跡を継がせ、その王国を揺るぎないものとする」(Uサムエル7:12)といわれ、ダビデの子孫としての救い主の誕生を示唆しています。そしてこの約束の成就を示しているのが、マタイ福音書の最初に記されているイエス・キリストの系図のタイトル、「アブラハムの子ダビデの子、イエス・キリストの系図」(1:1)なのです。