今週のメッセージ 2012.12.9

インマヌエル

 

先週は、旧約聖書に登場する紀元前2000年頃の人物アブラハム、そして同じく前1000年頃の人物ダビデに対して神が語られた救い主降誕に関する約束の言葉について記しました。

そこで今週は、前8世紀の後半に活躍した預言者イザヤという人に対して神がなさった救い主に関する約束を取り上げることにします。

以下に記すのは、イザヤが当時の南ユダ王国のアハズ王に語った言葉です。

「それゆえ、わたしの主が御自ら/あなたたちにしるしを与えられる。/見よ、おとめが身ごもって、男の子を生み/その名をインマヌエルと呼ぶ。」(イザヤ714

このイザヤの預言の言葉は、マタイ福音書の救い主降誕の記事においてその預言の成就と記され、表題にも掲げた「インマヌエル」は、「神は我々と共におられる」(マタイ1:23)という意味であることが付されています。

また、イザヤ書7章のその前にある「落ち着いて、静かにしていなさい。恐れることはない」(同4節)の言葉は、旧約聖書全体を貫いている重要なメッセージです。そしてその根拠として「インマヌエル」すなわち、「神は我々と共におられる」、があるのです。

主が共におられるならば、いかなる危機が迫っていても、さらにはその危機の最中にあっても、そこには確かな支え、平安そして希望があるのです。先のアブラハムに対しても(創世記26:3),またダビデに対しても(サムエル記上18:1)でも然りでした。そして、わたしたちにおいても“然り”なのです!