今週のメッセージ2013.3.3

主イエスが賞賛される信仰

主イエスが賞賛される信仰とはどのような信仰だろうか。

『マタイ福音書』8章にそれは記されている。「イスラエルの中でさえ、わたしはこれほどの信仰を見たことがない」(同10節)と主イエスが絶賛された信仰の持ち主がそこに登場している。その持ち主とは、当時ユダヤに駐屯していたローマ隊の百人隊長その人である。

彼は中風の病で苦しんでいた僕のいやしを求めて主イエスのところにやって来た。そこで主イエスがそのために彼の家に赴こうとしたところ、彼は、「わたしはあなたを自分の屋根の下にお迎えできるような者ではありません。ただ、ひと言おっしゃって下さい。そうすれば、わたしの僕はいやされます」(8節)と申し上げたのだ。それに対して主イエスが言われたのが上述(10節)の御言葉というわけである。

あらためて主イエスが賞賛される信仰とはどのような信仰かと問うならば、それは、「ただ、ひと言おっしゃって下さい」という百人隊長の言葉において示されている信仰である。即ち、主イエスの言葉の真実さ、確かさに対する信頼である。

『ローマの信徒への手紙』の中に、「実に、信仰は聞くことにより、しかも、キリストの言葉によって始まる」(1017とある。主の言葉に聞き、それを信じ受け入れることが信仰なのだ。

“百聞は一見にしかず”という諺からもわかるように、人間は見ることに弱い。しかし、主イエスの復活をなかなか信じられないでいたトマスという弟子に、復活の主が現れて言われた言葉は、「見ないのに信じる人は、幸いである」(ヨハネ2029であった。

実に「見る」から「聞く」への転換こそ信仰の道なのだ!