今週のメッセージ 2013.7.7

信仰の手引き

 

「手引きしてくれる人がなければどうしてわかりましょう。」

(新約聖書・使徒言行録8:31)

 

わたしたちの教会では礼拝で「使徒信条」を唱和しています。すらすらと言える方もいれば、書かれたものを読まれる方もいます。

そもそも「使徒信条」なる名称は何を意味しているのでしょう。

言い伝えによると、主イエスが昇天される前、弟子たちに大宣教命令(マタイ2819,20)を言いおかれましたが、その時弟子たちは何をどう伝えたらよいかを考えました。そして各自が大事だと考えることがらを出し合い、それをまとめたのが「使徒信条」だというのです。従って使徒たちが教える“信仰の基本”という意味合いが名称に込められていると言えるでしょう。言わば最も古い信仰告白です。

また「使徒信条」はそれの持つ性格から洗礼式のために用いられたと言われます。何をどう伝えるべきかは、何をどう信ずべきかでもあるわけです。

従って、「使徒信条」は礼拝ですらすら言えればよいといったものではありません。何をどう信じているかの信仰の基本を確認しつつ告白するのです。さらには、何をどう伝えればよいかを確認し、伝道へと繋げていく姿勢も大事です。

冒頭の聖句は、エチオピア人の宦官がフィリポという弟子に発した言葉ですが、「使徒信条」は聖書をどう読み、どう信じるかを手引きしてくれるものとも言えるでしょう。その上で、キリストの福音をしっかり伝える者として整えられたいと願います。