今週のメッセージ2013.11.17

「聖徒の交わり」を信ず

 

「わたしたちが見、また聞いたことを、あなたがたにも伝えるのは、あなたがたもわたしたちとの交わりを持つようになるためです。わたしたちの交わりは、御父と御子イエス・キリストとの交わりです。」(Tヨハネ1:3

前回、使徒信条の中の「聖なる公同の教会」につづく「聖徒の交わり」をうっかりして飛ばし、「罪の赦し」に行ってしまいましたので、今週は前に戻って「聖徒の交わり」について記します。

英訳の使徒信条では「聖徒の交わり」は“the communion of saints”となっています。「交わり」を意味する語として“communion”という語が用いられています。これは聖餐式を意味する語でもあり、聖餐式はまた“the Holy Communion”とも言われます。つまり「聖徒の交わり」とは、共に聖餐の恵みに与ることを意味しているのです。

宗教改革以来、プロテスタントでは“教会のしるし”として、「聖書の言葉が正しく説き明かされ、それが聴聞されているところ、また、聖礼典がキリストの定めに従って正しく執行されているところ、そこにキリストの教会がある」と言われてきました。すると「聖徒の交わり」とは、キリスト教会の恵みに共に与っている中にあると言うことができます。従って、この「交わり」は一般のいわゆるお交わりとは全く異質な交わりなのです。

冒頭の聖句の中に、「わたしたちの交わりは、御父と御子イエス・キリストとの交わりです」とありますが、ここにおける「交わり」には“communion”が用いられています。教会において、説教の聴聞と聖礼典に与る中に「御父と御子イエス・キリストとの交わり」があり、共にその恵みに与る中に「聖徒の交わり」があるのです。そしてそれを司っておられるのが他ならぬ聖霊なる神なのです。