今週のメッセージ2014.2.9

主イエス、誘惑を受ける(2)

 

先週から『主イエス、誘惑を受ける』の主題で記していますが、今週はその(2)として記しましょう。

この出来事を新約聖書のマタイ福音書で見ると、次のように書き出されています。

 「さて、イエスは悪魔から誘惑を受けるため、“霊”に導かれて荒れ野に行かれた。」(41

そには、先ず「悪魔から誘惑を受けるため」という意味がありました。同じ新約聖書中の『エフェソの信徒への手紙』の612に以下のように記されています。

 「わたしたちの戦いは、血肉を相手にするものではなく、支配と権威、暗闇の世界の支配者、天にいる悪の諸霊を相手にするものなのです。」

「暗闇の世界の支配者」とはサタン(悪魔)を指しています。サタンは巧みに己が存在を隠し、わたしたちを滅びに誘おうと暗躍しています。サタンは救い主イエスがその働きを開始する前に挫折させようと攻撃してきたのです。

もう一つの意味として、「“霊”に導かれて」、があります。父なる神は、これからサタンとの熾烈な闘いをしながら救い主としての働きを担うことになる御子に対して、事前のトレーニングを課されたのです。

サタンの最初の攻撃は、40日に亘って断食されたイエスに向かって、「神の子なら、これらの石がパンになるように命じたらどうだ」(3節)との誘いでした。そこには御父に信頼し従うことなど止めて、自分の考え、自分の力で危機を脱することへの誘いでした。そしてこの誘惑は、実はわたしたちの日々の歩みの中にもあるサタンの攻撃なのです。