今週のメッセージ2014.7.20

第一戒

 

表題は十戒の第一番目の戒めを指しています。それは以下のようなものです。

 「あなたには、わたしをおいてほかに神があってはならない。」

(旧約聖書・出エジプト記2:3)

ここで「わたし」と言われているのは、先週取り上げた十戒の前文「わたしは主、あなたの神、あなたをエジプトの国、奴隷の家から導き出した神である」(同3節)における「わたしは主、あなたの神」と言われるそのお方です。新改訳と言われる訳では「わたしは主」の主は太字でなっており、神の名「ヤーウェ(ヤハウェ)」を表しています。即ち、前文と併せ読むとき、あなたには、あなたをエジプトの国、奴隷の家から導き出したわたし(ヤーウェ)をおいてほかに神があってはならない、と神は言われるのです。

少々先取りしますが、モーセがシナイ山で神からこの十戒を授かり、山を下って来ると、モーセの帰りが遅いのにしびれをきらしたイスラエルの民は、なんと金で雄牛の像を作り、これこそわれらをエジプトの国から導き上った神々だ、といって拝み始めていたのです。

エジプトの国からわれらを導き上った神として拝んでいるのだから良いではないか、と思われる向きもあるかも知れません。しかし、断じてそうではないのです。神は、金の雄牛の像ではなく、わたし(ヤーウェ)を礼拝せよと仰せられるのです。その意味では唯一神信仰というよりは拝一神信仰と言った方が適切かも知れません。拝むべきお方は主(ヤーウェ)のみなのです。それが、先行して恵みをお与え下さった主に対する正しい応答の仕方なのです。