今週のメッセージ 2014.9.7

第七戒

 

「姦淫してはならない。」(旧約聖書・出エジプト記20:14)

十戒の第七番目の戒めです。ここでの「姦淫」は、結婚している男や女が、その配偶者以外の(結婚している)異性と性的関係を持つことを意味しています。真面目に生きていると自負されている方は、姦淫禁止など社会の常識としてそれ以上考えない危険性があります。他方社会では、結婚しないまま夫婦同様の生活を続けたり、生涯一人の異性に拘る必要はないとして結婚していても他の異性とつき合い、あるいはさっさと離婚する。姦淫は何故いけないことなのかが、実はわからなくなっています。さらに付け加えれば、結婚前にもかかわらず、性的な体験のない者は半ば笑い者にされる現実が無きにしも非ずと言えるのではないでしょうか。

聖書を読んでいくと、「姦淫」という言葉が二重の意味で使われていることを発見します。一つは第七戒が意味している誤った男女の関係、もう一つは、偶像礼拝における神に対する不義です。旧約聖書の最初の書創世記127には、「神は御自分にかたどって人を創造された。神にかたどって創造された。男と女に創造された」とあります。神により、神のかたちに造られている人間は、まずその神と正しい関係の中に生きること、そして同時に、「男と女に創造された」者として正しい男女の関係の中に生きることは、人間の生き方として最重要課題なのです。そして聖書はこの二つの関係の誤ったかたちを「姦淫」という一語で表現しているのです。

「殺してはならない」としていのちの尊重を命じられる神は、同時にそのいのちのあり方として「姦淫してはならない」と命じられるのです。その二つに支えられて新しいいのちの誕生その健やかな養育を神はお求めになることを覚えましょう!