今週のメッセージ 2014.11.16

人間の堕罪と救い

 

「罪が支払う報酬は死です。しかし、神の賜物は、わたしたちの主キリスト・イエスによる永遠の命なのです。」(ローマ623

この聖句の前半では、死が罪の結果であることが端的に示されています。ここで言われている「罪」の出来事は旧約聖書・創世記の2-3章に記されていますが、新約聖書・ローマの信徒への手紙にはその出来事とわたしたちとの関わりが示されています。次の聖句はその中心的なものです。

「このようなわけで、一人の人によって罪が世に入り、罪によって死が入り込んだように、死はすべての人に及んだのです。すべての人が罪を犯したからです。」(512

なぜ一人の人(アダム)の罪の影響が全人類に及ぶのか。ある神学者はこの辺のことを『共同人格』という概念で説明しています。少々乱暴ですが、わかりやすくするために共同責任的に考えるといいかも知れません。どうも納得がいかないといわれる方でも、自らが罪人(犯罪者の意味ではありません)であることは認めていただけるかと思います。

ところで、冒頭聖句の後半は、神の賜物としての救い主イエス・キリストによる永遠の命の救いが提示されています。実は、このキリストの十字架の死による贖いの救いも、『新しい共同人格』という概念で説明されるのです。即ち、一人の人(イエス・キリスト)によって救いが信じるすべての人に与えられるからです。同じ書の中に以下のように記されています。

「わたしたちは洗礼によってキリストと共に葬られ、その死にあずかるものとなりました。それは、キリストが御父の栄光によって死者の中から復活させられたように、わたしたちも新しい命に生きるためなのです。」(ローマ512