今週のメッセージ 2015.1.25
神が聖書読者に求めておられること
前回は、わたくしが神学生時代に行った四福音書の切り貼り作業のことを記しましたが、その大学ノートを見ると、最初に貼られた箇所は、ルカ福音書1:1-4に出て来る「序文」で、以下のようなものです。
「わたしたちの間で実現した事柄について、最初から目撃して御言葉のために働いた人々がわたしたちに伝えたとおりに、物語を書き連ねようと、多くの人々が既に手を着けています。そこで、敬愛するテオフィロさま、わたしもすべての事を初めから詳しく調べていますので、順序正しく書いてあなたに献呈するのがよいと思いました。お受けになった教えが確実なものであることを、よく分かっていただきたいのであります。」
著者として神に用いられたルカは、口伝や文書化された先在資料の徹底した調査・収集の作業を通じてこの福音書を書いたと記しています。そしてさらに、それは、「お受けになった教えが確実なものであることを、よく分かっていただきたい」ためと述べています。
最後に貼られた箇所は、ヨハネ福音書20:31にある「結語」で次のようなものです。
「これらのことが書かれたのは、あなたがたが、イエスは神の子メシアであると信じるためであり、また、信じてイエスの名により命を受けるためである。」(ヨハネ20:31)
著者ヨハネは、ここで、福音書を著した意図・目的を記しています。それは、「あなたがたが、イエスは神の子メシアであると信じるため」、さらには、「信じてイエスの名により命を受けるため」だというのです。
この序文と結語が読者に求めていることは、即、神が聖書読者に求めておられることなのです。
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