今週のメッセージ2015.3.1

主イエスの荒れ野の誘惑(3)

 

先週は「わたしの人生のスローガン」について記しましたが、また「主イエスの荒れ野の誘惑」に戻り、その3を記してみましょう。

2度とも敗北を喫したサタンは、3度目の攻撃の矢を放ちます。

 「更に、悪魔はイエスを非常に高い山に連れて行き、世のすべての国々とその繁栄ぶりを見せて、『もし、ひれ伏してわたしを拝むなら、これをみんな与えよう』と言った。」(マタイ48,9

先の2回と比べると、サタンの強気が陰を潜め、弱気になっているのが伺えます。と言うのは、先の2回においてはいずれも「神の子なら」のフレーズで始まり(3,6節)、神の子なんだから出来るだろう、というニュアンスでした。しかし今回は、「もし、ひれ伏してわたしを拝むなら」(9節)と、イエスがそうすることにあまり確信がなく、加えて本音剥き出しです。

主イエスの返答は以下のようなものでした。

 「すると、イエスは言われた。『退け、サタン。「あなたの神である主を拝み、/ただ主に仕えよ」/と書いてある。』」(10節)

主は三度目も聖書の御言葉を以って対され、しかも同じく申命記で、61014に出て来ているものでした。そこには、かつてイスラエルの民が、40年に及んだ荒れ野の旅も終わり間近となり、約束の地を目前にした時、神がモーセを通して語られた警告の言葉でした。即ち、移動・放牧の民イスラエルが、約束の地に入る時、労せずして定住・農耕の民である先住民族が築いた便利で快適で華やかな文明・文化に触れることになる。その際、それに魅せられて先住民族が拝む偶像の神々に心移すな、でした。

サタンは今日においても同じ原理でわたしたちを誘惑しています。

「あなたの神である主を拝み、ただ主に仕えよ!」