今週のメッセージ 2015.3.22

死後の世界へ赴く備え

 

すべての人は例外なくいずれ、この世の生の終わりの時を迎えます。従って、「死後の世界」はすべての人に関わる課題です。そして、生前に死後の備えをすることが大事なのです。

主イエスが語られた「死後の世界」のお話しが聖書に収められています(ルカ161931)。『金持ちとラザロ』の小見出しの付いたもので、両者は、死の手前でも、その向こうでも、非常に対照的です。ラザロの生前は極貧の生活でした。他方、金持ちは毎日贅を尽くしたものでした。しかし死は両者に平等に訪れました。死後、ラザロは天使たちによって携え挙げられ、アブラハムの傍で息うことになります。他方、金持ちは陰府に下り、炎の中で悶え苦しむこととなってしまいました。

金持ちは、ラザロを遣わして自分の舌を冷やさせて欲しいとアブラハムに願います。しかしアブラハムは答えます。こちらとそちらの間には大きな淵が横たわっていて、最早行き来は出来ない、と。

すると金持ちは、ではラザロを遣わしてまだ地上にいる五人の兄弟たちに、自分と同じ轍を踏まぬよう警告してやって欲しいと頼みます。しかしアブラハムは、「お前の兄弟たちにはモーセと預言者がいる。彼らに耳を傾けるが良い」(29節)、と答えます。金持ちは食い下がります。死んだ者の中から兄弟のところに行って警告してくれるのが一番ですと。それに対するアブラハムの返答は、「もし、モーセと預言者に耳を傾けないのなら、たとえ死者の中から生き返る者があっても、その言うことを聞き入れはしないだろう」(31節)というものでした。因みに「モーセと預言者」とは聖書を意味するものです。生前に、聖書に聴いて死後に備えよと主イエス・キリストは仰せなのです!