今週のメッセージ 2015..6.7

 

 

『ヨハネ福音書』におけるペンテコステ

 

   先々週はキリスト教会の三大祝祭日のひとつであるペンテコステ

(聖霊降臨日)でした。

 聖書中のペンテコステの記事としては、なんといっても新約聖書・使徒言行

録2章が有名です。しかしもうひとつ、『ヨハネのペンテコステ』と呼ばれる

記事が、ヨハネ福音書20:21,22にあります。

 「イエスは重ねて言われた。『あなたがたに平和があるように。父がわ

たしをお遣わしになったように、わたしもあなたがたを遣わす。』そう言

ってから、彼らに息を吹きかけて言われた。『聖霊を受けなさい。』」

 『ヨハネ福音書』が記された目的については、著者自身が20:31におい

て、「これらのことが書かれたのは、あなたがたが、イエスは神の子メシ

アであると信じるためであり、また、信じてイエスの名により命を受ける

ためである」と記しています。

 この目的に沿って著者は1:1−18の序文のあと、前半の1:19−

12:11においては七つのしるし(奇跡)を通して、後半の12:12−

21:25においては十字架の苦難と三日目の復活および顕現を通して、イ

エスが神の子キリストであることが記されています。

 後半部分の中の14−16章は訣別説教として有名ですが、その中で主は、

各章ごとに聖霊について言及されています。その中の15:26では、「わた

しが父のもとからあなたがたに遣わそうとしている弁護者、すなわち、父

のもとから出る真理の霊が来るとき、その方がわたしについて証しをなさ

はずである」と記しています。即ち、降臨された聖霊のお働きの重要なひと

つは、キリストを知る力を賦与されることなのです。