今週のメッセージ201/07/05)

福音はサマリアへ

 

「あなたがたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける。そして、エルサレム

 

ばかりでなく、ユダヤとサマリアの全土で、また、地の果てに至るまで、わたしの

 

証人となる。」(使徒言行録18 

                            

 救い主イエス・キリストは、十字架の死と三日目の復活を以って救いの業を成し遂げら

 

れると天に帰って行かれました。

 

 それから十日が経った時、予てから言われていた通り、代わって聖霊なる神が降臨され

 

ました。降臨された聖霊は、一方においてはイエスが来るべきキリスト(救い主)である

 

 ことを知る力を与え、他方では、イエスがキリスト(救い主)であることを知らせる(伝

 

える)力を与えてくれました。以上は、先に既に記してきたことです。

 

 ところで冒頭の聖句は、聖霊降臨を境に、キリストの福音が地の果てに向って伝えられ

 

て行くその行程を予め示しており、使徒言行録と呼ばれる書に記されている内容です。

 

キリストの福音がエルサレムから始まってサマリアというところに伝えられていった出来

 

 事には注目すべき二、三の点があります。

 

 一つは、「サマリア」の人々がユダヤ人と異邦人の混血であり、その故にユダヤ人から

 

関わりを持つことを避けられていた存在であったということです。

 

二つ目は、サマリア伝道へとクリスチャン達を押しやったのはエルサレムの教会に対して

 

起こった大迫害であったことです。

 

 そして三つ目は、その伝道に用いられたのがフィリポというギリシャ語を話すユダヤ人

 

(ヘレニスト)だったことです。

 

 一見否定的に思える要素が、却って困難な壁を越えさせていったのです。