今週のメッセージ201/07/12)

福音はさらにカイサリアのコルネリウスへ

 

 「ペトロがこれらのことをなおも話し続けていると、御言葉を聞いている一同の上

 

に聖霊が降った。割礼を受けている信者で、ペトロと一緒に来た人は皆、聖霊の賜

 

物が異邦人の上にも注がれるのを見て、大いに驚いた。異邦人が異言を話し、また

 

神を賛美しているのを、聞いたからである。」(新約聖書・使徒言行録10

 

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 「カイサリア」とは、パレスチナの地中海沿岸にある地名です。“カイサルの町”の意味

 

 です。カイサルはもとはと言えば人名ですが、後にはローマ皇帝の代名詞となりました。

 

そのことが示唆しているように、カイサリアはローマ帝国によるパレスチナ支配の中心地

 

となったところです。また、「コルネリウス」とは、そのカイサリアに駐屯していたロー

 

マ隊の隊長だった人物の名前です。

 

  先週はキリストの福音がサマリアに伝えられたことを記しましたが、今週はさらにカエ

 

サリアのコルネリウスとその親族また友人たちに伝えられたことを伝えているのが冒頭の

 

 句です。なんと福音は、カイサリアに駐在していたローマ人、つまり全くの異邦人へと

 

伝えられたわけです。

 

  このことは、神が、一方においては福音の受け手となるコルネリウスに、他方において

 

 その福音の伝え手となるペテロに、幻を以って語りかけることによって実現しました。

 

(新約聖書・使徒言行録10章参照)それまではユダヤ人と異邦人の間には堅固な「隔て

 

の壁」(エフェソ214が存在していたのですが、聖霊はこの「隔ての壁」を見事に

 

取り壊されたのです。冒頭の聖句の、「御言葉を聞いている一同の上に聖霊が降っ

 

た。・・・異邦人が異言を話し、また神を賛美しているのを、聞いたからである」

 

は、それを実現させた直接的な出来事でした。