今週のメッセージ201/08/02)

使徒パウロのメッセージ


  新約聖書は、最初に四つの福音書が置かれ、続いて使徒言行録と呼ばれる書が置かれています。

  「使徒言行録」は、書名が示すとおり、使徒と呼ばれる人たちの言行(働き)が記されています。この書では主として二人の使徒が取り上げられています。前半の112章においてはキリストの十二弟子の筆頭であったペトロが、後半の1328章ではパウロが記されています。

  使徒パウロは、十二弟子ではありませんが、彼らより少し後に召し出された使徒で、27の書から成る新約聖書にあって、その半分近くの13がパウロによって記されたものですから、非常に豊かに用いられた使徒に他なりません。

  パウロは三回にわたり宣教旅行を敢行した人で、使徒言行録の中にその様子が書かれています。彼が折々語ったメッセージも13章以降に出てきますが、最初のメッセージは、第1回目の宣教旅行の際、当時ローマ帝国領であったピシディア州のアンティオキアというところで語ったものです。13章の1641節に記されていますから、かなり長いものです。

  その中でパウロは、旧約聖書に基づいて語り始め、それはやがてイエス・キリストへと結び付けられていきます。そしてイエス・キリストについて語られていることの中心は、わたしたちの身代わりとしての十字架の死であり、葬られた墓の中からの三日目の復活です。そしてそれによってわたしたちにもたらされた救いの恵みとして「罪の赦し」「義とされる」ことが語られ、その恵みを手立てとしてイエスをキリスト(救い主)として信じる「信仰」が求められることが示されています。ここに使徒パウロのメッセージの中心があるのです!