今週のメッセージ201/10/04)

この町には、わたしの民が大勢いる


「ある夜のこと、主は幻の中でパウロにこう言われた。『恐れるな。語り続けよ。黙っているな。わたしがあなたと共にいる。だから、あなたを襲って危害を加える者はない。この町には、わたしの民が大勢いるからだ。』」(新約聖書・使徒言行録18:9,10)


先週は、翌日に控えた『敬老の日』に因み、わたしたちの教会の「敬老会」である「ひこばえ会」について記しました。

今週は、パウロが第2回目の宣教旅行で、先々週のアテネに続いてコリントという町で伝道したことについて取り上げます。

コリントはアテネの西方約70キロのところにあった町です。先のアテネは文化遺産の町でしたが、コリントはアカイア州の首都として栄えていた町でした。狭いコリント地峡に位置しており、東西の海路の接続点、南北の陸路の接続点であったため、通関税や商業で繁栄していました。

このように貿易や商業で栄える町は、往々にして風紀が乱れるものです。なんと“コリント風に振舞う”は不品行な行いをすることと同義であり、“コリント男”は女郎買いをする男、“コリント女”は売春婦のことだというのですから如何に乱れた町であったかがわかります。

伝道のために新しいところへ行くと、まずユダヤ人の会堂へ行って伝道するのがパウロの常套手段でした。しかし、ユダヤ人は、パウロに対して反抗し、口汚く罵ったので、そこを出て、以後パウロは異邦人を対象に伝道していきました。

ところで冒頭の聖句は、主が幻を通してパウロを励ましていることばです。「この町には、わたしの民は大勢いる」と。また、日本も然りでしょう。