今週のメッセージ201/04/10)

不漁から大漁へ


 「イエスは言われた。『舟の右側に網を打ちなさい。そうすればとれるはずだ。』そこで、網を打ってみると、魚があまり多くて、もはや網を引き上げることができなかった。」(新約聖書・ヨハネ21:6)

 

 

 

 冒頭の聖句は、エルサレムでイエスの十字架の死、そして三日目の朝の復活という驚天動地の出来事を経験したペトロを初めとする弟子たちが、彼らの故郷である北のガリラヤに戻り、ガリラヤ湖の漁において経験した奇跡です。

 ペトロたちは一晩中漁をしたのですが、一匹の獲物も獲れなかったのです。明け方、疲れきった彼らが岸に戻りつつあったとき、岸辺にいた一人の人物が声をかけたのです。

  「既に夜が明けたころ、イエスが岸に立っておられた。だが、弟子たちは、それがイエスだとは分からなかった。イエスが、『子たちよ、何か食べる物があるか』と言われると、彼らは、『ありません』と答えた。」(同4,5節)

 するとその人物(主イエス)が冒頭のことばを彼らに語りかけたのです。ペトロたちは、ガリラヤ湖の漁に関しては長年の漁師としての知識も経験も持っていました。しかし、その人物のことばを退けることなく従ったのです。すると、なんと153匹もの獲物が獲れたのです。(同11節)

 この出来事は、わたしたちに主イエス・キリストに対する聴従の大切さを示しています。不漁から大漁への奇跡は、この聴従があってこそ実現したのです。聴こうとしなかったら、この奇跡は起りませんでした。聴いたとしても、従おうとしなかったら、やはりこの奇跡はなかったのです。