今週のメッセージ201/04/24)

ペトロの回復そして殉教


  ペトロといえば、共観福音書と呼ばれるマタイ、マルコ、ルカの三つの各福音書において、主イエスの十二弟子の名前がリストアップされるとき、必ず筆頭に挙げられている弟子です。

 そのペトロが大失敗をやらかしたことがありました。それは主イエスの十字架の時が迫っていた時のことです。「あなたのためなら命を捨てます」(ヨハネ福音書1337)と大見得を切ったのです。すると、主イエスは言われました。「わたしのために命を捨てると言うのか。はっきり言っておく。鶏が鳴くまでに、あなたは三度わたしのことを知らないと言うだろう。」結果は、主が予告された通りになってしまったのです。主が十字架に磔にされる前日、ペトロは危難が自分の身にもふりかかることを恐れる余り、主イエスとの関係を三度にもわたって否定してしまったのです。

 主は十字架に磔にされ、お体は墓に葬られました。しかし、予告されていた通り、三日目の朝、甦られたのです。

 目下、キリスト教会はキリストの復活を記念して復活節と呼ばれる期間を過ごしています。

 聖書の中に、復活されたイエスとペトロとの遣り取りが記されている箇所があります。そこにおいて復活の主は、ペトロに向って、あなたはわたしを愛するか、と三度も問うておられます。それに対してペトロも、わたしがあなたを愛していることは、あなたがご存知です、と三度にわたって応えるのです。すると主は、わたしの小羊を飼いなさい、わたしの羊を世話しなさい、とペトロに、キリストを信じて従う者たちの面倒を見るようにと新たな使命を与えられたのです。回復を与えられたペトロは、やがて信仰の故に逆さ十字架に架かって殉教したと伝えられています。