今週のメッセージ(2016/05/22)

キリストを証しする聖霊


 「わたしが父のもとからあなたがたに遣わそうとしている弁護者、すなわち、父のもとから出る真理の霊が来るとき、その方がわたしについて証しをなさるはずである。」(新約聖書・ヨハネ福音書15:26)

 先週の日曜日はキリスト教会の三大祝祭日の一つ、ペンテコステ(聖霊降臨日)だったので、それに因み「ペンテコステ」の主題で記しました。

 救い主としての御業を成し遂げ、昇天されたキリストに代わり、降臨された聖霊なる神は、創造者なる父なる神、贖罪者なる御子イエス・キリストに対し、完成者としての御業に着手されました。即ち、人間存在に焦点を絞るならば、父なる神はご自身の御かたちに似せて人間を創造されました。しかし人間は犯した罪の故に滅ぶべき存在となってしまいました。それに対し御子イエス・キリストは、ご自身の十字架の死を以って、罪人と化した人間を罪と滅びから贖い出す救いの道を開かれました。そして聖霊なる神が、そのキリストの贖いの御業を信ずる者のうちに適用し、救いを完成に至らせる御業に着手されたというわけです。

 聖霊は、罪故に滅ぶ以外に道のない者となってしまった人間に、まずこのキリストを証しすることを始められたのです。冒頭の聖句は、やがて昇天されるキリストに代わって降臨されることになる聖霊の御働きについてキリスト御自身が語っておられるものであり、「その方(聖霊)がわたし(キリスト)について証しをなさるはず」と言われています。

 父なる神が遣わされたキリストの救いに与るための不可欠な条件は、信じることです。それを可能にするのがキリストを証しして下さる聖霊の恵みに与ることなのです。決して人間自身の知力等の能力に拠るのではなく、聖霊による救い主イエスの証しをわたしたちが信じることによるのです。