今週のメッセージ201/03/26)

画家ゴーガンの問い


この3月、4月という時期は、わが国にあっては、特に若い人たちには節目の時期といえよう。ある人たちは卒業し、進学・就職へと新しい道に進んで行く。

こうした時期は、自分の存在と生を根本から問う時期ともなる。

フランスの画家でゴーガン(18481903)という人がいた。タヒチの女の絵で知られる。その中に、“われはどこより来たり、何であり、どこへ行く?”の題名が絵の片隅に記されたものがある。画面には美しく若いタヒチの女、死に赴かんとしている貧しい老婆、これを見守る奇怪な鳥等々。彼はこの絵を一気に描き上げると急いで署名。そしてヒ素を飲んで自殺を企てたが未遂に終わったというエピソードが伝えられている。ということは、その時点では、絵の中にある問に対して肯定的な答えは見出し得てはいなかったことになる。そして1903年5月、貧困と病苦と孤独の内に誰にも看取られず死んでいったということである。

ところで聖書の中には次のようなことばがある。

 「万物は、神からいで、神によって成り、神に帰するのである。」

(新約聖書・ローマの信徒への手紙11:36)

ゴーガンの問いは、人間自身ではその確かな答えを見いだすことは出来ない。では、どうすればよいか?真の神に問うことである。神は、創造主であられ、かつ最終的な審判者であられる。故に、また次のようにいわれるのである。

 「わたしはアルファであり、オメガである。初めであり、終わりである。」(新約聖書・ヨハネの黙示録21:6)

この神に問うことから的を射た人生は始まることを覚えよう!