今週のメッセージ201/04/02)

道徳教育の教科化


 道徳教育が小学校ではこの4月から教科化されました。中学校は来年4月からということです。

そこで道徳教育について、聖書に照らして考えてみたいと思います。以下に参考にする聖書の言葉を記します。

「そのうちの一人、律法の専門家が、イエスを試そうとして尋ねた。『先生、律法の中で、どの掟が最も重要でしょうか。』イエスは言われた。 『「心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい。」これが最も重要な第一の掟である。第二も、これと同じように重要である。「隣人を自分のように愛しなさい。」律法全体と預言者は、この二つの掟に基づいている。』」(マタイ22:35〜40)

ご覧のようにこの聖句には主イエスの教えです。新共同訳聖書では“最も重要な掟”という小見出しが付いています。

主イエスは、律法の専門家が問うた“どの掟が最も重要な掟か”に対し、二つの掟を挙げています。ひとつは、「心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい」というものです。そしてもうひとつは、「隣人を自分のように愛しなさい」という掟です。前者は、いわば神との関わりに関する戒め、後者は人との関わりに関するものです。因みに『十戒』も、前半は対神に関するもの、後半は対人に関するものです。言い換えれば、前半は信仰後半は倫理、と言い換えることもできます。つまり聖書では倫理(道徳)信仰を土台としているということです。即ち、倫理(道徳)には、真の神に対する信仰の土台が必要なのです。

 神に対する信仰が欠落している人間中心の道徳教育は、大いに懸念すべきものといわねばなりません。