今週のメッセージ201/04/09)

受難週


「最も大切なこととしてわたしがあなたがたに伝えたのは、わたしも受けたものです。すなわち、キリストが、聖書に書いてあるとおりわたしたちの罪のために死んだこと、葬られたこと、また、聖書に書いてあるとおり三日目に復活したこと、ケファに現れ、その後十二人に現れたことです。」(新約聖書・Tコリント15:3〜5)

タイトル「受難週」は、キリストの十字架の死の出来事を記念する日を含む特別な週のことです。冒頭の聖句では、キリストの死、葬り、復活、顕現の出来事が「最も大切なこと」の前置きのもとに記されています。即ち、最初に置かれている「死」は、「わたしたちの罪のため」の贖いの死であり、次の「葬り」はそれが仮死的なものでない確かな死であることの証しであり、故に次の「復活」は、単なる復活でない、わたしたちの罪の贖いの死からの復活であり、最後の「顕現」は復活の決定的な証しとしての「顕現」というわけです。これらは、この手紙の著者として用いられた使徒パウロが、「最も大切なこと」と念押しで書いているわけです。

Tコリントの書の前に置かれている『ローマの信徒への手紙』の109の次のような言葉があります。

 「口でイエスは主であると公に言い表し、心で神がイエスを死者の中から復活させられたと信じるなら、あなたは救われるからです。」

これはわたしたちの「救い」について語っている言葉です。即ち、心でイエスを主と信じ、信じたことを口で告白することによってだというのです。何故なら、内なる信仰は告白によってはじめて明らかになるからです。そして、イエスを主と信じるとは、わたしたちの罪を贖うべく死なれたイエスが、死から復活されたことを以ってだというのです。