今週のメッセージ201/05/14)

証し

 

「これらのことについて証しをし、それを書いたのは、この弟子である。わたしたちは、彼の証しが真実であることを知っている。イエスのなさったことは、このほかにも、まだたくさんある。わたしは思う。その一つ一つを書くならば、世界もその書かれた書物を収めきれないであろう。」

(新約聖書・ヨハネ福音書21:24,25)

前回は「『ヨハネ福音書』21章」の主題で記しました。即ち、『ヨハネ福音書』は20章を以って一旦締めくくられたこと、そして前回の冒頭の聖句はその締め括りの最後の言葉(20:30,31)でした。

しかし、前回記したように21章が付加され、本日の冒頭の聖句は、その付加された21章の最後の締め括りの言葉なのです。

この中に「証し」という語が2回入っています。「これらのことについて証しをし、それを書いたのは、この弟子である。わたしたちは、彼の証しが真実であることを知っている」がそれです。

聖書もある意味では「証し」です。即ち、旧約聖書は、救い主イエス・キリストを約束のかたちで証しし、新約聖書は、約束の成就のかたちでキリストを証ししているといえます。そして言うまでもなく、「証しのいのち」はそれが真実であるということです。

聖書が「証し」の書であることは、通常の証しと違います。それは、「聖書はわたし(イエス・キリスト)を証しするもの」(5:39)だからです。その故に、「聖書はすべて神の霊の導きの下に書かれ」(Uテモテ3:16)、従ってその解釈の仕方も、「何よりもまず心得てほしいのは、聖書の預言は何一つ、自分勝手に解釈すべきではないということ」(Uペトロ1:20)です。従って、教会で正しい解き明かしを聞くことが大切です。