今週のメッセージ201/07/30)

旧約聖書

 

「イエスは言われた。『わたしについてモーセの律法と預言者の書と詩編に書いてある事柄は、必ずすべて実現する。これこそ、まだあなたがたと一緒にいたころ、言っておいたことである。』」(ルカ24:44)

先週は「聖書」のテーマで記しました。

その「聖書」ですが、内容的に旧約聖書と新約聖書に大別されます。冒頭の聖句は、主イエスが旧約聖書について語っている、新約聖書中の言葉です。その中の「モーセの律法と預言者の書と詩編」とは旧約聖書を指す言葉なのです。

主イエスがこの言葉を語られている時点では、新約聖書は執筆中で、生まれつつあった時期でした。従って「新約聖書」という用語は未だなかったわけですから、それに対する旧約聖書という用語も当然なかったわけです。故に、主イエスはそれを上記のように表現されたというわけです。

それは旧約聖書を構成しているものを以って表されています。もっともこれは当時のユダヤ人の表現です。彼らは、「モーセの律法と預言者の書」を旧約聖書の構成要素と捉え、残りの書を「詩編」で代表させたわけです。

それに対し、現代において一般的に旧約聖書を「律法の書、歴史書、預言書そして諸書」と表現しています。即ち、それらの四つが旧約聖書を構成している書だと考えるからです。つまり、創世記〜申命記の5書が律法。ヨシュア記〜エステル記の12書が歴史書。ヨブ記〜雅歌の5書が諸書。そしてイザヤ書〜マラキ書17書が預言書。合計39です。

旧約、新約ともその中心テーマはイエス・キリストです。旧約は、イエス・キリストを約束のかたちで、それに対し、新約はその約束の成就としてイエス・キリストを語っています。