今週のメッセージ201/8/27)

悔い改めて福音を信ぜよ

 

「ヨハネが捕らえられた後、イエスはガリラヤへ行き、神の福音を宣べ伝えて、『時は満ち、神の国は近づいた。悔い改めて福音を信じなさい』と言われた。」(マルコ1:14,15)

いささか個人的な話しになりますが、筆者の出身教会は東京・練馬区にあった吉祥寺福音教会(現・練馬キリスト教会)です。当時牧会されていたのは小石豊先生(現在は引退教職)で、その弟に当たる小石泉師とは高校時代、同じクラスでした。しかし、彼は3年前に故人となってしまいましたが、筆者が信仰に導かれたことには彼との関わりが関係していました。

高校卒業後、二人共上京し、小石豊先生の教会に出席するようになり、同じ年に二人共洗礼に導かれたのです。

彼との思い出はいろいろありますが、ある時、福音書の話しになり、四つのうちどれが好きかとなった時に、彼は、“俺はマルコだ”と答えたのでした。どちらかというと気短だった彼らしい選択だったと時々思い出されます。

冒頭の聖句はそのマルコからのものです。マルコ福音書は、その前のマタイ福音書のようにキリストの系図もなければ誕生の記事もありません。いきなり先駆者ヨハネの働きの記事から始まります。それに続いてすぐにイエスの洗礼、荒れ野の誘惑の出来事といった具合に、とん、とんと、1章14節からはイエスの伝道の記事に入ります。次の15節ではその宣教の言葉が記され、直ちに本論に入るわけです。そして、冒頭の聖句の終わりにある、「悔い改めて福音を信じなさい」は、マルコの記すイエス・キリストの最初のメッセージなのです。それはまた同時に、今も語っておられる、あなたに向けられたキリストのメッセージでもあるのです。