今週のメッセージ201/09/17)

十 戒(その2)

 

憲法には前文があります。そこには、国民主権、基本的人権、平和主義の三つが基本原理として示されています。

ところで、先週から取り上げている「十戒」にも前文があります。旧約聖書の出エジプト記202と申命記56に記されています。どちらも同じ文章です。以下にそれを記してみましょう。

「わたしは主、あなたの神、あなたをエジプトの国、奴隷の家から導き出した神である。」

注目すべきポイントは、恵み(福音)の出来事が、律法の提示に先行しているということです。

イスラエルの民は、エジプトにおいて、長い間奴隷として酷使される生活を余儀なくされていました。その様子が出エジプト記(11214)に記されています。(紙面の都合上、引用は割愛)

その苦しみに耐えかねたイスラエルの民は、神に助けを求めたのです。すると神はそれに応えるべく、モーセという人物を立てて、彼らをエジプトの地から救出されたのです。約束の地、乳と蜜の流れる地、に向かって荒れ野の旅が始まりました。そしてシナイの荒れ野に到着すると、神はモーセというリーダーを通してイスラエルの民に「十戒」を授けられたのです。即ち、エジプトの地から救出された後のことでした。エジプトからの救出(恵み)が十戒(律法)の授与に先行していたのです。

ところで、あなたの救いのためにも、神の恵みが先行しているのです。即ち、イエス・キリストがあなたのすべての罪を身代わりとなって背負い、十字架において神の刑罰を受けて下さったのです。故に、あなたの救いには律法を行う交換条件はなく、ただその救い主を信じればよいのです!