今週のメッセージ201/10/01)

天からの証拠を示せ!

 

「よこしまで神に背いた時代の者たちはしるしを欲しがるが、ヨナのしるしのほかには、しるしは与えられない。」(マタイ16:4)

 

神を知らなかった頃は、“神が存在するなら見せてくれ、その証拠を示して見ろ”と言ったり、思ったりしたものです。

冒頭の言葉が記されている新約聖書中の『マタイによる福音書』16章の初めには、「ファリサイ派とサドカイ派の人々が来て、イエスを試そうとして、天からのしるしを見せてほしいと願った」とあります。いわば、イエスよ、お前が本当に神の子、救い主ならば、天からの証拠を示せというわけです。そして、冒頭に記した聖句は、それに対する主イエスの返答の言葉です。彼らの問いかけは真摯なものではなく、イエスをやり込め失脚させようとする邪な動機から発せられているものという彼らの魂胆を見透かされながら、その問いかけに応えておられる言葉なのです。

奇跡をさして「しるし」と言われています。その理由は、主がなさった奇跡は、単なる奇跡ではなく、それを以って指し示している他の事柄があるからです。主が行われたしるし(奇跡)は枚挙に暇がないほど多いのです。しかし主は、「ヨナのしるしのほかには、しるしは与えられない」といわれています。「ヨナのしるし」とは主イエスの十字架の死、そして、その死からの三日目の復活です。これこそが、主イエスが神の御子、救い主であられることの決定的なしるしだというわけです。十字架の死は、われらの罪とその結果としての永遠の滅びの死の身代わりの死、即ち、贖罪死。そして復活はその死からの復活。「ヨナのしるし」、即ち、イエスの十字架の死と三日目の復活は、救いの業であることの決定的な証なのです!