今週のメッセージ201/12/24)

マタイが告げるキリスト降誕

 

「ところが、『ヘロデのところへ帰るな』と夢でお告げがあったので、別の道を通って自分たちの国へ帰って行った。」(新約聖書・マタイ福音書2:12)

 今朝の礼拝では、「ルカが告げるキリスト降誕」の主題でお話ししたので、

このコラムでは表題のように「マタイが告げるキリスト降誕」と題して記します。

キリスト降誕の出来事を伝える『マタイ福音者』は、東方から占星術の学者たちが遥々やって来て、「ひれ伏して幼子を拝み、宝の箱を開けて、黄金、乳香、没薬を贈り物として献げた」(同11節)と記しています。それに続いて冒頭の聖句が置かれているわけです。

そこには、キリストに出会うことにより、それまでは考えられなかった別の道が示されるという示唆があるといえます。

自分自身のことを振り返ってみるとそう感じます。

大学受験に失敗したわたしは上京し、次に備えるべく予備校通いを始めました。その折、高校時代の同級生だった友だちも上京し、彼のお兄さんが牧師をされていたことから、その教会に通い始めました。7月下旬のことでした。間もなくキリスト教信仰に関心を持ち始めたわたしは、予備校通いから教会通いへと変わり、9月下旬に入信を決心し、104日に洗礼を受けたのです。志望大学もキリスト教主義の大学に変更して受験し、合格して4年間の学びを終えると、普通高校の教員となりましたが、2年してキリスト教主義の高校に変わり、更には退職して神学校に入り、牧師になり、今日に至っているというわけです。入信前は全く考えもしなかった全く「別の道」を通ることとなったのです。