今週のメッセージ201/0/18)

受難節に因んで

「夜が明けると、祭司長たちと民の長老たち一同は、イエスを殺そうと相談した。」(新約聖書・マタイ福音書27:1)

 

キリスト教会では、目下、受難節と呼ばれる特別な期間を過ごしています。今年は2/14から始まり、3/31までの40日間です。もう少し厳密にいうと、上記の期間は46日間なのですが、その中に6回の日曜日が含まれています。その6回の日曜日を除くので40日というわけです。

何故除くかと言うと、キリスト教会では日曜日、即ち「週の初めの日」はイエス・キリストが死の墓から復活された記念の日なのです。新約聖書の最初に置かれているマタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの四つの福音書は、キリストの復活の出来事を記している記事において、筆を揃えてそれが「週の初めの日」の出来事であることを伝えています。故に「週の初めの日」である日曜日は特別な日なのです。

実は、日曜日の休日が始まったのは、313年、ローマ帝国においてキリスト教が公認された時からといわれています。わが国にこの日曜日休日の制度が入ってきたのは、1868年(明治元年)9月の太政官布告により、31日を除く1と6のつく日を休日にしていたのですが、欧米との交易などで不都合が生じるようになり、欧米と同じ仕組みに改めて日曜日休日が取り入れられ、今日に至るというわけです。

そういうわけで、日曜日が休日だから教会で礼拝の日としているわけではなく、キリストの復活を記念して日曜日が休日となり、また教会では礼拝を献げる日としているわけです。

受難節は、キリストの復活に先立つ十字架の死を想う期間なのです。