今週のメッセージ201/0/22)

負い目

 

「わたしたちの負い目を赦してください、/わたしたちも自分に負い目のある人を/赦しましたように。」(マタイ6:12)

 

キリスト教会で最もよく祈られる祈りに『主の祈り』と呼ばれる祈りがあります。前半が神に関する三つの祈り、後半がわたしたち人間に関する祈り、計六つの祈りによって構成されています。冒頭の聖句は、後半の人間に関する祈りの二番目のものです。

負い目”とは、「負債、借金」を意味する語です。教会の礼拝でささげる『主の祈り』では、“罪”という言葉が使われています。

罪”は、いわば神に対する「負債、借金」なのです。そしてそれは“返済しきれない負債”なのです。だからこそ、神は御子イエス・キリストを救い主としてお送り下さり、あの十字架の死を以ってわたしたちのすべての罪という負債を代わりに支払って下さったのです。この罪の赦しの恵みは、キリストを救い主として信じ受け入れることによって与ることが出来ます。

主の祈りでは、“われらの日用の糧を今日も与え給え”という日毎の糧を求める祈りの後に、直ぐに続いて“われらに罪を犯す者をわれらが赦す如く、われらの罪をも赦し給え”と続きます。わたしたちの身体に、日毎の糧が必要なように、わたしたちの魂には日毎の罪の赦しが必要なのです。わたしたちは罪人なのです。日毎のパンが必要なように日毎の赦しが必要なのです。この日毎のパンの必要は飢えによってわかりますが、罪の赦しの必要は、聖書の言葉の光によって照らされた自らを見つめることによって初めて認識できるものなのです。